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【私の移住×仕事】episode①~移住して手に入れたのは、 何気ないけれどとても貴重な家族の日常でした。

Eさんの前職はイタリアンレストランのエリアマネージャー。 系列の3店舗について調理から店舗運営、 人事や広報業務に至るまで統括的なポジションを任されていました。 ご自宅のある千葉県内から都内の職場までも遠く、 朝は7時に家を出て、 帰りは23時過ぎ。 どうしても勤務時間が長く、 不規則になりがちな毎日。 休日に職場から緊急の電話が入ることもあったといいます。

お子様が誕生されてからもそんな生活は続き、 Eさんは思うように子育てに参加できずにいました。 奥様はほぼワンオペで育児と家事をこなし、 余裕のない毎日ではケンカになってしまうことも。

Eさんはどんなきっかけで移住を考えるようになったのでしょう。

「今後の子育てや家族の未来に思いをはせた時、 『自然豊かな環境で子育てをしたい』 『ライフスタイルを見直し家族との時間を増やしたい』 という気持ちが大きくなり、 移住と転職を具体的に考えるようになりました。 」

そして2019年、千葉県から奥様・お子様とともに、奥様のご実家のある上田市に移住されます。

お散歩中に公園にて。晴天率の高い上田市ではこんな青空が日常だ。

移住・転職を決断したのは35歳の時。 移住後はライフスタイルの見直しを最優先に、 職種にはこだわらずに仕事を探そうと考えていたものの、 30代後半に入っていることや、 地方は仕事が少ないのでは?という先入観もあり、 仕事探しに対する不安は大きかったといいます。 逆に、暮らしについては「移住前よりは良くなる」と、不安よりも期待の方が大きかったそう。

では、 実際の仕事探しはどのように進めたのでしょう。

「上田市の移住交流推進課に訪問して、 窓口で 「信州上田地域企業ガイド」 や上田市について資料をもらい、 まずは地域にどんな企業があるのかを調べました。 」

上田市の窓口で紹介されたシードジャパンのほか、 ハローワークにも登録。 後日、 両登録先から求人案件を紹介されました。

「せっかくライフスタイルを見直そうと移住したのだから、 プライベートな時間をしっかり確保できる働き方がしたい。 できれば前職とは違った職種にもチャレンジしてみたい」 という希望を叶える、 人材紹介企業のキャリアコーディネーターを選んだEさん。

本格的に就職活動を始めてから3か月ほどで内定に至りました。

移住先での仕事が決まった時は、 安堵感とともに、 家族の暮らしを安定させるために頑張らなければ!という気持ちだったそう。こうしてEさんは上田市での新しい暮らし・新しい仕事をスタートさせました。

「移住 ・ 転職を経て、 ライフスタイルの見直しが叶い、 プライベートな時間が圧倒的に増えた」 と話すEさん。 帰宅時間はずいぶん早くなり、 週末はご家族で過ごす時間が増えたそう。 以前は奥様に任せきりだった育児も積極的にこなし、 保育園行事にも参加できるようになりました。

また、 長時間の電車通勤からマイカー通勤になったことで、 通勤時のストレスがずいぶん減ったといいます。これは移住前には想像していなかったメリットでした。

そんなEさんに 「移住していちばん変わったこと」 をうかがいました。

「規則正しい生活が送れるようになりましたね。 平日でも家族で夕飯が食べられたり、 子どもとお風呂に入れたり、 そんな日常に幸せを感じます。 今日は保育園どうだった?なんて娘との会話や、 今ハマっているSPY×FAMILYをみんなで見る家族団らんの時間も 貴重に感じます。以前はそういう時間も取れませんでしたから。 」

平日朝の保育園への送りはEさんの担当だそう。 ご自宅から保育園まで20分ほど、 くだらない会話ばかりでケンカになることも多いそうですが、 パパと娘さんの大切な 「ふたりの時間」 になっているようですよ。

今後は、 「せっかく自然豊かな場所に住んでいるので、 家族でキャンプや渓流釣り、 ウインタースポーツなどをやってみたい!」 とのこと。 今後の家族時間がますます楽しみですね。

休日に訪れた和田宿にて
地元商店街の七夕祭りでワークショップに参加

Eさんにとっての移住 ・ 転職とは何でしょう。

「自分自身が変わるきっかけですね。

これはライフスタイルに限らず、 移住を通して人は環境(仕事や周りの人間関係)によって変わるんだと実感しました。」

上田市で知り合いも増え、ご家族で移住暮らしを楽しんでいらっしゃるEさん。 移住を成功させるために必要なことはどんなことだと思いますか?

「移住後にどんな暮らしをしたいか、 ひいては人生をどんなふうに過ごしたいかを軸に検討すること。 」

最近は地方移住を推進するため、 各自治体で支援金やさまざまなサポートが準備されています。 そして、 それらを比較検討しているうちに 「どこに移住するのがよりお得か?」 という視点での移住先選びになってしまいがちです。 しかしEさんは、やはり重要なのは 「お得かお得じゃないか、 ではなく、 叶えたい暮らしを叶えられるかどうかを重視して移住先を検討するのがおすすめ」 だと力説します。

そして、 もう1点。

「移住といっても所詮は引っ越し、 過度な期待はしないこと。」

移住ってやっぱり人生における一大決心!だからこそ期待も大きく膨らむものですよね。

でも移住さえすれば、 移住前の不満や課題が一掃されて思い描いたハッピーライフが送れる訳ではありません。 移住で得るものもあれば、 それと引き換えに不便になることもあるでしょう。 理想の暮らしを叶えるための優先順位をしっかりと見極め、 地方ならではの不便や文化の違いを受け入れ、 楽しめる覚悟ができるか。 場所がどこであれ、 理想の暮らしを叶えるのは “自分次第” なんですね。

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