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【私の移住×仕事】episode②~移住先になかったからこそ、自分で作ろうと思えた。移住を通して見つける自分らしい働き方

ー千葉県から単身で移住したHさんのお話ー

現在は上田市を中心にフリーランスのイラストレーター・デザイナーとして活動しているHさんも関東から上田市に移住した一人。

移住前は東京の旅行系出版社で雑誌編集者として働いていたHさん。 取材でいろいろな地方に訪れるうち、 田舎暮らしに興味を持つようになったんだそう。

田舎暮らしのどんなところに魅力を感じたのでしょうか?

「自然や四季を身近に感じる暮らしはとても豊かで、 それこそ本来の人間らしい生き方なのではないかと感じたんです。 」

地方取材から都心に戻ると、 待っているのは満員電車に揺られて通勤する都会の日常。 田舎での暮らしを知るうちに、 都会暮らしに対して「これが本当に自分が望む暮らしなんだろうか…」とモヤモヤした気持ちは膨らむばかり。

当時30歳目前。 ちょうど時を同じくして、 職場でも人事や業務内容に変化があり、 仕事についても長く続けていくイメージが持てないでいました。

自然と共に暮らす生き方がしたい。

いずれは時間や場所にとらわれない働き方したい。

Hさんは長野県への移住を決断し、 具体的な仕事探しに動き出します。

もともとクリエイティブな仕事をしていたHさん、 移住先での仕事探しには苦労したそう。

「ハローワークやその他求人サイトなどを閲覧し、 前職の経験を生かせる “伝える仕事” を探しましたが目ぼしい仕事や会社は見つかりませんでした。 そんな時に見つけたのが上田市の地域おこし協力隊の募集。 とりあえず協力隊の活動をしながら今後の道を模索しようと、 チャレンジすることを決めました。 」

地域おこし協力隊の任期は3年間。 Hさんの場合は決まっているのは着任する地域だけ。 そこでどんな取り組みをするのかは自分次第、 任期の終わる3年後にどうなるかも分からない、 今思い返すととにかく分からないことだらけだったといいます。 縁もゆかりもない土地で、 知り合いもおらず、 上田での暮らしが合わなかったらどうしよう… もちろん移住生活へのわくわくもありましたが、 不安も大きかったそうです。

※地域おこし協力隊では、 Hさんのように担当地域だけが決まっていて活動内容は自由なケースや、 活動内容が明確に決まっているケースなど、 募集内容はさまざまだそうです。

Hさんの担当地域は、 雄大な山々に囲まれ、 懐かしさを感じる田園風景が広がる上田市西部の川西地区。 名湯 室賀温泉ささらの湯があるエリアでもあります。

Hさんは着任後、 川西地区の魅力をPRするフリーペーパーを作成したり、 地区のSNSやホームページを立ち上げる等、 精力的に活動。 地区のお店や伝統的な行事を取材し、 記事にまとめて発信しました。

もともと川西地区は観光地でもなく、 地区独自の広報はこれまでにない取り組みだったため、 インターネットで検索しても地区の文化や取材できそうなコミュニティの情報はほとんどありませんでした。 まさに自分の行動力がものをいうゼロからの開拓。 ささいな情報を得ては地区の集まりに出向き、 地道に情報収集と人脈作りを重ねました。

もともとお仕事で取材の経験があったとは言え、 知り合いもいない中で、 自分からコミュニティに入っていくのは大変ですね。

「そうですね、 とても勇気のいることでしたが、 前職での経験が生きました。 それに地区の皆さんが温かく受け入れてくださったのが本当にありがたかったです。 」

地域イベントの様子
地域で行われた魚つかみ取りイベントの様子

任期を終え、 地域おこし協力隊としての活動の感想をうかがいました。

「私の場合は、 事前に指定されたミッションがなかったからこそ、 自分の好きなこと・得意なことを生かして、 どうやって地域に貢献することができるか、 自由に考えることができたのが良かったと思います。」

フリーペーパーができあがった時には、 地域の皆さんがとても喜んでくださったそうです。 新聞やテレビでも紹介され、初回印刷分はあっという間になくなり、 増刷が決定。

「フリーペーパーの情報を見て 『改めて自分の地域を回ってみたよ!』 なんてお声をいただいたのはとても嬉しかったです。 」

作成したフリーペーパー。 掲載されているイラストもHさんの作品。

現在は、 フリーランスの活動と並行して信州上田観光協会の仕事にも従事。 観光協会でも取材や記事作成、 イラスト制作、 各種メディアの取材対応など、 これまでの経験を生かしたお仕事をされています。

移住前のお仕事探しでは苦労されたということでしたが、 今はこれまでの経験を生かしながら “伝える仕事” ができているのではないでしょうか。

「移住を決断した時、 目指していたのは 『時間や場所にとらわれない働き方』 。 これまでの経験をベースに、 少しずつ自分の武器を増やし、 理想の働き方に近づいてきていると感じます。 東京に比べてしまえば、 やはり仕事が少なかったり、 報酬が低かったりと悩ましさもありますが、 いただいたご縁を大切にしながら少しずつ仕事の幅を広げていきたいと思います。 ゆくゆくは上田だけにとどまらず、 世界中を旅して、 さまざまな地域の魅力を伝える仕事がしたいですね。 」

仕事の幅も夢も広がりますね!

Hさんがそもそも移住先に上田市を選んだ理由は何だったのでしょう?

「もともと長野県には良い印象を持っていて、 度々訪れていたんです。 安曇野・松本・東御など他市町村も広く検討しましたが、 新幹線が通っていて都会へのアクセスが良いこと、 冬場に雪が少ないことから、 住みやすそうな上田市を選びました。 お隣の東御市に知人がいたことも大きかったですね。 何より上田市で地域おこし協力隊の募集があったことがきっかけです。 」

協力隊退任後も上田暮らしを楽しんでいらっしゃるHさん。 上田市での暮らしはいかがですか?

「快適ですね。 東京や県内の主要な街へ出かけやすい、 アクセスの良さが魅力です。 冬の寒さには慣れないですが雪は少ないし、 夏でも朝晩は涼しいため日中は暑くても過ごしやすいです。 大好きな温泉と日本酒、 ツルヤがそろっているところもお気に入りです。 」

行動的で好奇心旺盛なHさん。 東京だけでなく県内のさまざまな場所へアクセスしやすい上田市はHさんにぴったりですね。

休日は気ままに温泉や日本酒を楽しんでいるそうですよ。 温泉は自宅から近いささらの湯や、 少し足を延ばして戸倉上山田温泉の戸倉観世温泉にもよく行かれるんだとか。

また、 行きつけの地酒屋 宮島(真田エリア)でその時の気分で購入した日本酒を楽しんでいるそうですよ。

おススメの銘柄をうかがうと…

「信州のお酒はどれも美味しいですが、 やっぱり亀齢はおススメですね。 県外では入手困難ともいわれる銘柄ですが上田では気軽に楽しむことができます。 」

移住して、 一番変わったことはどんなことでしょう。

「日々の景色の美しさ、 そして暮らしの中で季節の移ろいを感じられることは大きな喜びです。 自宅近くから見える山の色だけでも、 季節ごとに全然違うんですよ。 味噌・醤油作り、 夏場には畑を借りて家庭菜園にもチャレンジしています。 心にゆとりを持って生活できるようになりました。 」

ご自宅近くから見える風景。 日々目に映る景色で季節の移ろいを感じることができるそう。
味噌作りのグループに参加。上田市塩田産の大豆を使って味噌作りを楽しんでいる。

あなたにとっての移住・転職とは? という最後の質問に上記のように即答してくださったHさん。

都会と田舎の違いを受け入れたうえで、 自分の軸はぶらさず、 それでいて柔軟に成長を続けるHさんならではの説得力があります。

Hさんの移住×転職エピソードをうかがい、 「求めているものが今ないから諦める」のではなく、 今ある環境の中で思い描いた生活・働き方を実現するためには…? と、 少しずつ自分なりのスタイルを確立していくしなやかな強さを感じました。

その強さは、 やはり “自然と共に暮らしたい” “伝える仕事がしたい” というぶれない価値観がご自身の中で明確になっていることから生まれてくるものなのではないでしょうか。

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